仕事のことが頭から離れない

ストレス発散に関して教えてください。仕事が楽しめればこの上ないと思いますが、やりたくないことのためにプレッシャーを受け、ストレスを感じてしまうことがあります。休日に、息抜きとして運動したり、映画を見たりしていますが、どうしても仕事のことを考えて、ストレスを感じ、心から楽しむことができません。出口さんはそういったことに関してどのように対応していますか? また、どのようにストレスを発散していますか?

大学院生
23歳 学生 男性

会社を出たら仕事は忘れましょう!

1年は8760時間あります。日本の正社員の平均労働時間は、2000時間前後ですから、ライフとワークのバランスはせいぜいが7:3くらいになります。

そうであれば、人間にとっては、時間の7割を占めている「食べて、寝て、遊んで、子育てをする」時間のほうが圧倒的に大事だと思います。その7割を占める時間を、パートナーや、仲のいい友人と楽しく過ごすことが基本であり、人生で一番大事なことです。

3割の仕事は、その楽しい人生を過ごすための手段のひとつだと考えればそれでいいし、たかだか3割前後でしかないワークのためにストレスを感じるのは、ばかばかしいではありませんか。

僕はそう考えていますが、もちろんライフワークバランスは、7:3でも、6:4でも、5:5でもあなたが自由に決めればいいと思います。自分で決めたバランスを信じて、仕事は仕事と割り切ればいい。長い人生の中では仕事が変わる可能性もありますから、自分の人生(ライフ)は仕事とは切り離して、プレッシャーやストレスはあまり意識しないことです。

人間はいったん意識し始めると、常に意識せずにはいられなくなります。

ひとつアドバイスをすると、職場を出たら「はい、じゃあまた次に職場に来るまで」というように、職場で起こったことは全部忘れるように努めてみましょう。そううまく割り切れば、意外と人間は意識の切り替えができるものだと思います。

昔の僕の上司は、終業ベルが鳴ると「みんなで顔をきちんと洗ってきなさい」とよく言っていました。顔を洗うことで「仕事のことは全部忘れて、楽しく勉強したり、飲みに行ったりしよう」と教えてくれたのですが、それはもう今から40年以上前のことです。その頃にも、そうした立派な上司がいたのです。

だから、あなたも職場を出る前に顔を洗って外に出れば、きっと気持ちの切り替えが簡単にできると思います。